トリガ機能

トリガは、特定の条件や信号で、測定の開始や停止のタイミングを取る機能です。

特定の条件(トリガ条件)が成立したことを「トリガがかかる」といいます。

トリガがかかった位置(トリガ条件を満たした時点)を、「トリガポイント」といい、マークで示します。

トリガがかかったときに、記録を開始したり、停止したりできます。

トリガソースは次のいずれかから選択できます。

  • アナログトリガ(レベル、ウインドウ)

  • パルス(レベル、ウインドウ)

  • ロジックトリガ(成立条件、パターン)

  • 波形演算(レベル、ウインドウ)

  • CAN(レベル、ウインドウ、ロジック)

  • インターバルトリガ

  • 外部トリガ

 

本器では、次のような特定の条件を設定できます。

特定条件

内容

開始トリガ

トリガ条件が成立した時点から記録を開始します。

例:温度が50°C以上になったら記録を開始する

トリガ機能を有効にする

停止トリガ

トリガ条件が成立した時点で記録を停止します。

例:信号が1 Vを下回ったら記録を終了する

トリガ機能を有効にする

外部トリガ

外部からの信号で、トリガをかけます。(I/O 3)

例:他の機器の動作に合わせて記録する

取扱説明書 詳細編「2.6 外部からトリガをかける」

プリトリガ

トリガポイントより前のデータも記録します。

例:異常が発生する前の現象も記録する

トリガ機能を有効にする

インターバルトリガ

一定の間隔で、トリガをかけることができます。

例:1時間おきに記録する

取扱説明書 詳細編「2.7 一定間隔でトリガをかける」

トリガ成立条件

トリガが成立する条件を設定できます。

トリガ間のAND/ORを選択します。

トリガ機能を有効にする

重要

  • トリガ機能が[OFF]のときは、STARTキーを押すと、記録を開始します。(フリーラン)

  • トリガ機能が[ON]のときは、トリガ条件が成立するまで「トリガ待ち」となります。トリガ条件が成立すると、記録を開始します。

  • 「トリガ待ち」の期間は、モニター画面を表示します。

    取扱説明書 詳細編「1.11 入力信号を確認する(モニター)」

  • 無線ユニットは、通信が遮断されていると、トリガを判定できません。通信が確立しデータが復旧したときにトリガ条件が成立すれば、トリガがかかります。

  • データ復旧時に停止トリガの条件が成立すると、それ以降のデータは[NO DATA]になります。

    取扱説明書 詳細編「11.14 通信遮断時のデータ」

  • プリトリガを使用時は、復旧しているデータではトリガはかかりません。また、プリトリガ待ち中のデータは、復旧しません。

  • トリガの処理中は、次のトリガを受け付けません。トリガの処理中は、トリガ出力がアクティブになります。

    取扱説明書 詳細編「8.4 外部入出力端子(I/O)の設定をする『トリガ出力』」

トリガの内容

測定の開始条件または停止条件を設定します。

トリガの種類(レベル、ウインドウ、パターン)と、スロープ(信号の立ち上がり、立ち下がり)で条件を設定します。

トリガの種類

次の3つの種類があります。

種類

動作

説明

レベルトリガ

波形がレベルを上向きに横切ると、トリガがかかります。レベルと同値を含みます。

波形がレベルを下向きに横切ると、トリガがかかります。ただし、波形が下がりながらレベル値と等しくなった場合は、トリガはかかりません。*1

ウインドウトリガ

IN

上下限値の範囲に波形が入るとトリガがかかります。

上下限値と同値を含みます。

OUT

上下限値の範囲から波形が出るとトリガがかかります。ただし、波形が上がりながら上限値と等しくなった場合、あるいは、波形が下がりながら下限値と等しくなった場合は、トリガはかかりません。*2

パターントリガ

1

ロジック信号が1になるとトリガがかかります。

0

ロジック信号が0になるとトリガがかかります。

X

信号を無視します。トリガをかけません。

  1. *1

    パルスチャネルでは、レベル値がゼロに設定されている場合に限り、パルスが下がりながらゼロになったときにもトリガがかかります。

  2. *2

    パルスチャネルに対しては、下限値がゼロに設定されている場合に限り、パルスが下がりながらゼロになったときにもトリガがかかります。同様に、上限値がゼロに設定されている場合に限り、パルスが上がりながらゼロになったときにもトリガがかかります。