スケーリング機能を使う
スケーリング機能を使うと、本器で測定した電圧値を測定対象の物理量(電流や温度など)に換算して表示や記録ができます。
変換した値を、小数または指数で表示できます。
例: 傾き= 50、単位= A の場合
積算測定時のスケーリング設定
スケーリング機能を使うと、積算したパルス数を測定対象の物理量(Wh、VA など)に換算して表示や記録ができます。
パルス出力の機器は1パルス当たりの物理量や1基本単位(例:1 kWh、1リットル、1 m3)当たりのパルス数が定められています。
U8556, LR8536 電流モジュールのスケーリング設定
スケーリング機能を使うと、測定した電流値を単相2線の電力値に変換して測定できます。
電圧がV、力率がλ の場合、電力値 W = V × λ × 電流値
U8554, LR8534 ひずみユニットのスケーリング設定
ひずみゲージ式変換器
使用するひずみゲージ式変換器の検査成績書に記載されている値に従って、物理量に換算します。
校正係数*1を使用する方法と、定格容量と定格出力を使用する方法があります。両方記載されている場合は、どちらの方法でも設定できます。
校正係数が記載されている場合
設定例
校正係数 0.001442G /1 × 10-6 ひずみ*2の加速度センサーを使用して測定し、波形データを単位(G)で表した値を表示する
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小数 |
---|---|
変換方法 |
変換比 |
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G |
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0.001442(1.442 mと表示されます) |
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0 |
- *1
検査成績書には、校正係数の単位が「/1μV/V」と「/1×10-6 ひずみ」の両方記載されている場合があります。
その場合は、「/1×10-6 ひずみ」の値を入力してください。
- *2
10-6 ひずみ = μ ε
定格容量と定格出力が記載されている場合
ひずみゲージ
ひずみゲージを使用する場合、測定値を応力に変換するときは、次の補正をしてスケーリングの変換比を求めてください。
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ひずみゲージの組み方による出力の補正
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測定対象のヤング率やポアソン比を用いた補正
必要に応じて、次の補正も行ってください。
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配線抵抗の補正
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ゲージ率の補正
取扱説明書 詳細編「11.2 ひずみを計測する」