漏れ電流とは
漏れ電流は、本来流れるべき回路外に微小な電流が流れる現象を指します。電気機器内部の電線や回路部品が損傷または劣化している場合に発生しやすく、通常は非常に小さな電流ですが、放置するとショートや火災の原因となることもあります。この微小な電流を測定することは、電気機器の安全性を保証するために重要です。
なぜ漏れ電流が発生するのか
漏れ電流は、主に次のような理由で発生します。
-
絶縁材料の劣化:長年の使用や環境要因により絶縁が劣化している
-
接続の不具合: 電気機器内部の接続部分が緩んでいたり、不適切な配線がされている
-
湿度の影響:高湿度の環境下で使用すると、絶縁体の性能を低下させ、漏れ電流を引き起こす
漏れ電流を測定するには
測定したい電線のまわりにクランプメーターを挟みます。クランプメーターを使用すると、電線を切断せずに漏れ電流の量を測定できます。
漏れ電流を測定するには、次の2つの方法があります。
- (1)
電線(電源を供給する配線)を複数本挟む
クランプメーターは2つの電流を同時に測定しますので、相殺されて0 Aになります。 - (2)
接地線を挟む
負荷機器の絶縁を通じて電流が漏れて接地に流れます。